世はバブルでした。 こどもの頃、家族でお祝いというとフランス料理へいきました。 お誕生日や合格祝いは決まってフレンチのコースでした。 「本物を見分けられるように、娘にはいいものを食べさせたい」 それが貧しかった幼少時代を過ごした父の教育方針でした。 一瞬、自慢に見えるでしょ? 大丈夫、そんなことはありません。 その後、バブルは崩壊。 黒川家は父の野心ゆえにさんざんな目に合い、 現在もその後遺症を引きずりながら細々と暮らしております。 わが家の興亡はいいんです。 そういうコーナーじゃないんでね。 とにかくそんな父の成り上がり的な食育のおかげで、 ご馳走の王様=フレンチというわかりやすい図式の女になっていましました。 オッホで上演した「聞いた通りにくり返す」もフレンチレストランが舞台。 たぶん根底にはそれがあるのだと思います。 今でこそ外食する時は圧倒的にイタリアンや焼肉屋を選びがちですが、 フレンチ神話はいまだ私の中に存在しているのです。 一般的にフレンチは高級というイメージですが、ランチならそうでもない。 サラダ・メイン・パン・コーヒーで1,050円というスペシャルプライス。 喫茶店のマズいランチと同じくらいで楽しめてしまうのです。 青年よ、フレンチへいけ。ランチタイムなら。 本日私が選んだのは「カレイのムニエル アンチョビバターソース」。 かつてメインディッシュというと迷わず肉を選んでいました。 魚選ぶんだ、私…。 些細な出来事ながら感無量になります。 しつこいようですが、フレンチっていいもんです。 野菜も多くて彩りもきれいだし昔とは違ってヘルシーにもなってきてるし、 もっともっと評価されてもいいと思うんですよね。 高級なイメージはそれはそれでいいことだとおもうのだけど フラッと食べに行くものの選択肢に入ったらいいのになあ。 もっとフレンチが身近に感じられる世の中がやってきますように。 #
by lunching-mania
| 2008-05-27 22:57
いろんな方と会うのだけど、夜。 せっかくだからランチしたいけど、夜。 Lunching-Maniaはランチのブログ。 ゆえになかなか更新できないジレンマ。 身近ではない新鮮な方とのランチをまず載せて、 第7回あたりでアップできればとストックしていたのですが、 なかなかできそうにないので仕方なく。 身内中の身内、母です。 仕事人間の父のせいで、母と私はいわゆる一卵性親子という属性です。 買い物も、お散歩も、映画も、展覧会もよく母と行きます。 留学中にタロットをしてもらったら、母の位置に太陽のカードをひきました。 「あなた、男だったらマザコンだよ」 出会って数日の人に吐き捨てるように言われたことがあります。 同じタロットで占ってもらった結婚相手もズバリ「母と気が合う人」。 それ以来、母とはあまり相性がよくなさそうな男性を見るたびに 「この人じゃないな」と一方的にリストから外す傾向があります。(アンタ何様?) まあ、それくらい母は私にとって大きな存在です。 私の家の近くには気分よくランチが出来る店が多数あり、 その都度どこにしようかと迷うわけですが 今日は母と一緒に来たかったフレンチレストランへ。 #
by lunching-mania
| 2008-05-27 22:52
年々、鰻が好きになります。 好物ってほどでもなかったはずなのに、今や焼肉よりも贅沢な存在です。 本日のオーダーは竹重のセット(肝吸い+お新香)。 この店はうな重よりもひつまぶしがメインの店らしく、 夕方5時から販売される塩ひつまぶしがとにかく食べてみたかった。 わさびで食べる白焼。 最後はだしかけて。 ああ、美味しそう。 店を訪れたのは午後2時をまわっていました。 店内には知的で裕福そうな初老のお客様が二組いるだけでした。 しかもどちらも食事じゃなくて飲み。 テーブルには焼酎のボトル、肝焼や馬刺(なぜ?)などのおつまみが ほどよい品数並んでいます。 ホホホって笑う、気品に満ちたおばさまが昼間っから 「すいません、〆張鶴」 冷えたグラスに冷酒が注がれます。 司馬遼太郎先生、 こういうのを<粋>って言うのですか? 今日の二組を観察するに、粋に近づくにはまず ・ほどよく年を重ねている。 ・それなりの暮らしと身分が保証されている。 ・基本的に透明なお酒。 ・つまみは適量。 などの条件を満たしている必要が。 年はとれる、誰だって。 ただ問題なのは 身分。 透明のみ。 適量。 20年後の自分を想像し、若干の不安がよぎります。 でもでも私も江戸っ子。 いつかは粋の称号をこの胸に。 将来的ビジョンが明確になった、有意義なランチタイムでした。 #
by lunching-mania
| 2008-05-15 00:57
熱帯第一回公演も無事終了し、平穏な日常が戻ってきました。 そんな中、ランチをご一緒したのはルウこと花田薫子さん。 わが熱帯の看板女優です。 劇団員3連続であることは不本意ですが、久々の女子登場は嬉しいです。 おばあちゃんから「女は肌が白くないと」と言われて育ったそうで、 ルウはピンクのチークをこれでもかというほどつけています。 本番になればなおのこと。本番前は必ずチークチェックしています。 基本的に女子トークは苦手なんですが、ルウだけは大丈夫。 ずっとお話したくなる、私にとっては貴重な存在です。 よくよく考えてみたら元々は教え子なんですけどね。 結構年も離れてるんですけどね。 でも紛れもなく、ルウは私にとって特別な女子なのです。 今日のお店は浅草の鰻屋さん。 江戸情緒溢れるランチにすべく、平日だってのにちょっと奮発してしまいました。 今回はそんな贅沢な下町ランチです。 #
by lunching-mania
| 2008-05-14 15:09
オッホは10年近く、THEATER/TOPSで公演をしてきました。 公演中は初日から千秋楽まで当然食事はとるわけで。 つまりTHEATER/TOPSで公演しただけランチをしてきたのです。 紀伊國屋書店地下のグルメ街にスタンドのパスタ屋Kがあり、 私たち、特に前回登場の人見さんは相当ひいきにしてきました。 店長のママさんも「こんにちは、公演ですか」というほどに。 だのにだのにだのに。 オッホが熱帯に変わったのと時同じくして閉店してしまったのです。 その事実を知り、想像以上の絶望感にうちひしがれる私たち。 現在は食事休憩のたびに途方に暮れ、流浪の旅に出る毎日です。 今日はその店の近くにあるパスタ屋。 一度食べたらあまり美味しくなかった印象があったのですが、 久々に食べたら意外と美味しかったので驚いた。 オーダーしたのは、たらことしめじと小エビのトマトクリーム。 小エビのトマトクリームは小エビのトマトクリーム界の中でも かなりおいしいのではないでしょうか。 ただ閉店した店に比べるとお手軽感は少々少なめ。 毎日通うって気分にはちょっとなれない。 ああ、明日はどこで食べよう。 #
by lunching-mania
| 2008-05-03 18:48
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